相続財産の空き家を放置するリスクとその解決方法とは…?

「父親が住んでいた自宅が空き家になっているのだけど、どうやって相続したらいいの…?」

「母親が住んでいた自宅が田舎にあるけど、放置したらダメなの…?」

「空き家問題を含めて、相続手続きについて相談したい…!」

このようにお悩みの方はいらっしゃいませんか?

亡くなった方が住んでいた、あるいは所有していた建物が空き家になって残っている場合、これを放置していることには大きなリスクがあります。

その一方で自宅をリフォーム工事するにも解体するにもお金がかかるため、なかなか手出しができないという方も多いかと思います。

以下では、空き家問題の概要とその解決方法について解説していきます。

空き家問題の現状について

平成30年に総務省が行った住宅・土地統計調査によると、全国の空き家数は840万戸を超えており、空き家率(空家数/総住宅数)は13.6%と非常に多くの家屋が空き家になっています。

また近年の国土交通省の調査(令和元年空き家所有者実態調査)によると、

・空き家の5割超が腐朽・破損している

・空き家の約4割が最寄りの鉄道駅から2000m以上離れており、立地が悪い

・空き家取得の際に、取得者の2割は登記申請すらしていない(不動産の名義変更については、こちらの記事をご覧ください。)

となっており、空き家を取得しても、経済的な理由や利便性の悪さから手をこまねいているのが現状となっています。

 

空き家を放置するリスク

たくさんの面倒を抱える空き家ですが、それを放置するのもリスクが伴います。

放置したリスクは空き家を所持していた方、あるいはその方の相続人が負うこととなり、たとえ相続放棄をしたとしても、免れることができませんので、注意する必要があります。

以下では、空き家を放置するリスクを挙げていきます。

 

倒壊の危険がある

建物は老朽化すると、見た目や印象が悪くなるだけではなく、腐朽した屋根や壁、あるいは倒壊することにより、周辺の建物や通行人に危害を及ぼす可能性があります。

 

犯罪の温床となる

空き家になった家屋に人が近寄らなくなると、放置された空き家に犯罪者やホームレスが侵入し、そこを拠点とされる可能性があります。また老朽化した家屋に放火される危険性もあります。

 

不動産価値が下落する

使われなくなった空き家を放置することにより、建物は劣化しやすくなるため、放置すればするほど不動産価値は下落してしまいます。また放火の対象や犯罪の温床となった家屋は事故物件として、通常価格よりも大きく下落する可能性があります。

 

「特定空き家」に指定される

2015年に成立した「空き家対策の推進に関する特別措置法」により、一定の要件を満たす家屋が「特定空き家(※)」に指定されることになりました。この特定空き家に指定されてしまうと、自治体により立ち入り調査を求められたり、命令や強制執行などにより改善するよう求められたりするようになります。

特定空き家とは、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる空家等をいいます。

 

固定資産税がかかり続ける

不動産は所有しているだけで固定資産税がかかります。仮に空き家を亡くなった方の名義のままにしていたとしても、相続人に固定資産税の納付義務がありますので、何もしない限り税金を手出しで払い続けることになります。

 

空き家問題を解決する方法

上記リスクを抱える空き家問題を解決するための方法は、下記の通りとなります。

 

空き家バンクを利用する

空き家も立地によって直ぐに買い手がみつかる場合もありますが、場合によっては買い手を探すのも苦労する可能性があります。その場合に利用したいのが「空き家バンク」です。空き家バンクは自治体等で取り組む空き家売却のためのサービスで、登録することによってその空き家に興味を持った方へ連絡することができるようになります。

 

空き家管理サービスを活用する

空き家は放置すると問題が多く発生しますが、その問題を発生させないよう管理してくれるのが、空き家管理サービス会社です。サービス内容は各会社によって異なりますが、費用を払うことによって当面の問題は起こらないよう、家屋を維持させることができます。

 

空き家を収益不動産化する

家屋は人が住まなくなると、どんどん劣化してしまうので、空き家を最低限リフォーム工事し、そこに客付けすることによって、毎年支払う固定資産税の原資に充てることができるようになります。その際にはリフォームにかかる代金と得られる賃料・家賃等を鑑みて、利益が出るよう利回りを調整する必要があります。

 

空き家を売却する

空き家を実際に売却することができれば、空き家に関する全ての問題から解放されることになります。空き家近くの不動産会社に相談し、査定をお願いしてみると良いでしょう。なお空き家は要件を満たすことによって、譲渡所得の特別控除を利用できる可能性もありますので、少しでも売却を検討するようであれば、早めに行動することをオススメします。

 

当事務所へお任せください!

空き家問題は、単に不動産を相続し名義変更をすればいいだけではなく、実際に不動産をどのように再利用するか、あるいはどのように処分するかなど、不動産に関する法的な知識あるいは税金に関する知識が必要になるため、司法書士や税理士、あるいは不動産会社などの専門家・専門業者と連携して解決することが必要になります。

空き家問題を含め、相続手続きや遺産の整理についてお悩みの方は、是非当事務所までご相談下さい!

その他の相続手続き・遺産承継手続きについては、こちらの記事をご覧ください。

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