遺言がある場合に必要な裁判手続きについて

遺言がある場合に必要な裁判手続きについて

「亡くなった親が遺言書を遺していたようだけど、どのようにして手続きすればいいの…?」

「亡くなった兄弟が手書きで書いた遺言書は、このまま手続きできるの…?」

「遺言書がある場合の手続きについて専門家に相談したい…!」

このようなお悩みをお持ちではありませんか?

亡くなった方が遺言書を遺していた場合、原則遺言書通りに手続きを進めていきます。

遺言書が公証役場で作成した公正証書遺言の場合には、そのまま金融機関や法務局へ提出することができますが、それ以外の方法で遺言書を作成していた場合には、管轄の家庭裁判所にて検認手続きを経る必要があります。(公正証書遺言については、こちらの記事をご覧ください。)

また、遺された遺言書において遺言書の内容を実現する「遺言執行者」が選任されていなかった場合、亡くなった方の相続人全員と協力して手続きを行わなければなりません。

そのため、相続人のうち協力的でない方がいる場合には、相続手続きが円滑に進まないことがあります。

このような場合には、相続財産を受ける利害関係人の申立てによって、家庭裁判所に遺言執行者を定めてもらう方法があります。

そこで以下では、遺言書がある場合に必要な裁判手続きについて詳しく解説していきます。

 

検認手続きについて

亡くなった方が残した遺言書が公正証書遺言・自筆証書遺言保管制度を利用したもの以外の遺言書である場合、その遺言書の内容を実現するためには、管轄の家庭裁判所にて検認手続きを経る必要があります。

検認手続きの概要は以下の通りとなります。

申立人

・遺言書の保管者

・遺言書を発見した相続人

申立先

・亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所

必要な費用

・(遺言書1通につき)収入印紙800円

・連絡用の郵便切手(数百円から数千円程度)

・(検認終了後、検認済証明書取得)収入印紙150円

必要書類

・亡くなった方の出生から死亡時までの戸籍

・相続人全員の戸籍謄本

期限

遅滞なく

 

その他遺言書の検認手続きについては、こちらの記事をご覧ください。

 

遺言執行者の選任申立てについて

亡くなった方が遺した遺言書の内容を実現するためには、原則相続人全員で手続きを行わなければならないため、相続人の中に一人でも非協力的な方がいると、円滑に手続きを進めることができなくなります。

そのため遺言書の内容を確実に実現するためには、遺言執行者を予め選任しておく必要があります。

遺言執行者の選任方法には、遺言書に指定する方法と家庭裁判所を通じて選任する方法がありますが、亡くなった方が遺した遺言書に遺言執行者の記載がない場合には、家庭裁判所を通じて選任する他ありません。

家庭裁判所を通じて遺言執行者を選任するためには、以下の通り行う必要があります。

申立人

・利害関係人(相続人や財産を引き受ける者)

申立先

・亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所

必要な費用

・(遺言書1通につき)収入印紙800円

・連絡用の郵便切手(数百円から数千円程度)

必要書類

・亡くなった方の除籍謄本

・遺言執行候補者の住民票または戸籍の附票

・遺言書の写しまたは遺言書の検認調書謄本の写し

・利害関係を証する資料

 

以上の手続きを経て、実際に遺言執行者が行う相続手続きについては、こちらの記事をご覧ください。

 

当事務所へお任せください!

検認や遺言執行者選任の申立ては、申立書の作成の他にも、必要書類の収集や時には事情を説明する上申書などを裁判所へ提出する必要がありますので、ご自身で行うよりも専門家に任せた方がスピーディーでより確実に行うことができます。

検認や遺言執行者選任の申立て等を含め、裁判手続きについてお悩みの方は、是非当事務所までご相談下さい!

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