成年後見制度に関するよくある質問

成年後見制度に関するよくある質問

「成年後見制度を利用したいけど、何か気を付けるべきことはないの…?」

「成年後見制度を利用すると、生活する上で不自由になることはないの…?」

「成年後見制度を利用した場合、家庭裁判所への報告はどうしたらいいの…?」

このようなお悩みをお持ちではありませんか?

以下では、成年後見制度に関するよくある質問について解説していきます。

 

Q.1 管理が大変なので、本人が所有する複数ある預貯金口座を一つにまとめてもいいのでしょうか?

A.1 管理事務の合理化、管理内容の透明化の観点から適切と判断できる場合、認められるでしょう。なお、後見人が管理する金融機関の預貯金口座が遠方にあり、日々の現金の引き出し等に支障がある場合には、後見事務費削減のために他の利便性の高い金融機関の口座を開設してその口座へまとめることも検討すべきでしょう。

 

Q.2 本人のために預金よりも運用益が見込める株式や債券などの金融商品を購入してもいいのでしょうか?

A.2 本人のためだとしても、元本割れのリスクを冒してまで運用益の見込める金融商品の購入することは、後見人の善管注意義務に反するため、許されません。

 

Q.3 本人が所有する不動産を売却するためには、どのようなことに気を付ければよいでしょうか?

A.3 本人にとって不動産売却の必要性があるかどうか、その不動産売却に相当性があるかどうかを検討するべきでしょう。なお、本人の居住用不動産(生活の本拠として現に居住の用に供している、または居住の用に供する予定がある不動産)を売却する場合には、家庭裁判所の許可が必要になります。

 

Q.4 本人の子供のために、お金を渡すことはできるのでしょうか?

A.4  後見人は原則本人のために財産の管理を行うため、本人以外の方に財産を拠出するためには、本人が支出する必要性があり、その支出が社会常識的な見地から相当であるか、について慎重に判断する必要があります。本人が健常であればどうしたか、本人の資産状況からお金を渡しても問題ないか等、慎重に検討するべきでしょう。

 

Q.5 後見人と本人が共に相続人となる場合、どのように手続きを行えばよいでしょうか?

A.5  後見人と本人が相続人となる場合、利益相反関係にあるため、特別代理人を選任して相続手続きを行います。亡くなった方が遺言書を遺していなければ、相続人全員で遺産分割協議を執り行う必要がありますので、後見人と特別代理人とで遺産分割協議を行い、相続手続きをします。因みに、遺産分割協議だけではなく、本人が相続放棄をする場合にも、特別代理人を選任して手続きを進めていきます。(特別代理人については、こちらの記事をご覧ください。)

 

当事務所へお任せください!

成年後見制度の利用する上で、また後見人が日々財産管理業務を行う上で、注意しなければならないことが沢山あります。

財産管理をずさんに行ってしまうと、後見人の善管注意義務違反に問われ、損害賠償請求を受けたり、場合によっては刑事責任を問われたりするので、後見人自身の身を守るためにも、決して自己判断をせず、少しでも迷ったら司法書士などの専門家に相談することをオススメします。

成年後見制度に関することを含め、裁判手続きについてお悩みの方は、是非当事務所までご相談下さい!

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